DeFiは今、変わろうとしている。
- Fumi
- 3月30日
- 読了時間: 3分

「トークンをもらう時代」から「手数料で稼ぐ時代」へ
DeFi(ディーファイ=分散型金融)は、仮想通貨の世界でとても注目されている仕組みです。銀行を通さずに、お金を預けたり、借りたり、増やしたりできる新しい金融サービスです。
そんなDeFiの世界で、いま大きな変化が起きています。それは、「ごほうびで仮想通貨をもらう」時代から、「手数料で安定して稼ぐ」時代へと変わりつつあることです。
昔のDeFiは「トークンをもらうため」に使う人が多かった
これまでのDeFiでは、サービスを使うと、独自の仮想通貨(トークン)がもらえるのが人気の理由でした。たとえば、UniswapやSushiSwapというサービスでは、お金を預けると「UNI」や「SUSHI」というトークンがもらえました。
これを「トークンインセンティブ」といいます。
ただし、この方法には弱点がありました。トークンの価格が下がると、一気に人がいなくなってしまうんです。つまり、「ごほうび目的で来て、終わったらすぐ帰る」ような感じです。これを「ファーム&ダンプ」とも呼びます。
今は「手数料で稼ぐモデル」に変わりつつある
最近では、トークンのごほうびではなく、手数料から得られる収入の方が大きくなってきました。
たとえば、2025年2月のデータによると、流動性を提供している人(LP:Liquidity Provider)がもらった手数料収入は139.9億ドル、一方でもらったトークン報酬は135.3億ドルでした。
これは大きな転換点です。今後、DeFiは「使われることで稼ぐ」サービスとして、もっと現実的で安定した成長が見込まれます。

なぜ「手数料モデル」が注目されているのか?
安定しているから トークンの価格は上下が激しいですが、手数料はサービスが使われる限り、一定の収入が見込めます。
長期的なユーザーが増えるから ごほうび目的ではなく、サービスそのものを使う人が増えます。これにより、急な資金流出が起こりにくくなります。
プロの投資家も注目しているから 安定した収益があるサービスは、機関投資家(ファンドなど)にとって魅力的です。
DeFiの未来:さらに成長するために
DeFiの世界では今、次のような新しい流れが出てきています。
使いやすい仕組みづくり ユーザー体験(UX)の向上や、スマホで簡単に使えるUI設計が進んでいます。
クロスチェーン技術の進化 PolkadotやCosmosといったプロジェクトが、異なるブロックチェーンをつなぎ、資金のやり取りをよりスムーズにしています。
規制とのバランス 国や地域によるルールづくりも進んでいます。DeFiも法律やルールに対応しながら、安全で安心なサービスを目指しています。
まとめ:DeFiはより「本物の金融」へと進化している
かつてのDeFiは、「仮想通貨をもらえるから使う」というものでした。でも今は、「手数料で安定して稼げる、信頼できるサービス」へと進化しつつあります。
これは、DeFiが「本当に使える金融サービス」になってきた証です。長く使える、安心して投資できる、新しい経済の形が、ここから始まるかもしれません。